喜納恵理佳 / 米原秀香

バラは自身の持つ香りによってアポトーシス(プログラムされた細胞死)を引き起こし、枯れることができる。これは受粉が成立した際に少しでも多く養分を、不必要になった花から次の命の種子に行き渡らせるためと言われている。いわばバラの香りは「死の香り」なのである。アポトーシスは生きるための死である。死のために生があり、生のために死がある。「老い」とは生から死の間だけではなく死から生の間をも繋ぐ役目をしているのではないだろうか。

本作品ではバラが自身の香りで枯れる性質を利用し、生と死の間の変化していく過程、すなわち「老い」の美しさを表現することを試みる。
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